業界でキレものだと噂のあの人、話題のサービスを手掛けてるあの人、不思議なオーラに包まれてるあの人、日本に活力を注いでいるとも言えるそんな魅力的な方々との対談企画「あの人の耳はロバの耳」
記念すべき第1回目の対談のお相手は、
カーコンビニ倶楽部株式会社
林成治社長です。
カーコンビニ倶楽部株式会社
代表取締役 林 成治
1958年生まれ。青山学院大学経営学部卒。
1981年プロミス株式会社(現SMBCコンシューマーファイナンス)入社。
プロミス時代、最年少で支社長を務め、2005年から三井住友銀行に出向する。
三井住友銀行では、カードローン事業を立ち上げ、3年間で融資残高2000億円という驚異的な実績を残し、マスコミの注目を集める。
2008年にプロミスに戻り、最年少で執行役員に就任するも、2010年にカーコンビニ倶楽部買収のために同社退職。
その後、20011年1月にカーコンビニ倶楽部株式会社の全株式を取得して、代表取締役に就任。金融業界に限らず豊富な人脈を持ち、異業種との提携など業界に囚われることなく新規事業を立ち上げるなど企業経営で手腕を振るう。
2015年にタイの商社と合弁会社カーコンタイランド設立。
2017年に個人カーリース事業「もろコミ」を立ち上げ、業界の注目を浴びる。
プロミス株式会社(現SMBCコンシューマーファイナンス)に入社した後、三井住友銀行に出向して、銀行系カードローン事業の先駆けとなる「三井住友銀行カードローン」を立ち上げ、そこで短期間に融資残高2000億円という驚異的な実績を残し、プロミス社においても最年少執行役員などを歴任し、個人でカーコンビニ倶楽部を買収した林社長。
現在も自動車業界において、次々と画期的なサービスを送り出し続けている林社長に「起業と経営」そして「成功の哲学」を聞いてみました。
会社の経営には、経営者の人間性がそのまま現れる。だから人間性を磨く必要がある。
(会社を大きくするというか、企業が利益を出すためにはどういう事が大切なんでしょうか。)
んー、それがわかんなきゃ、起業なんかやる必要ない、事業をやる資格ないね。
(とりあえず、稼ぎたい。自分の強みを生かしてやればいいかな、人よりちょっと器用だし..といった感覚じゃ厳しいですか?)
人よりちょっと器用というよりかは、人より苦労しているっていう方が成功に近づくよね。
そりゃ、最終的には企業っていうのは、経営者のね。やっぱり本質のところが出てくるから。
経営者が弱気な経営者だったら弱気な経営するしね、経営者が馬鹿な経営者だったら馬鹿な経営するし、経営者が金だけ追い求めたら金だけの下品な経営をするし、経営者の人間性っていうのが会社そのものよ。
(会社の経営に人間性が出てくるとしたら、その人間性を輝かせていくべきだと思いますが、それは一朝一夕にできることではないですよね。)
だから、そのために苦労するのよ。
人間性を磨くために。
起業するっていうのは人間性を磨く要素にはなりえないし、また頭がいいからといって起業が成功するとは限らない。起業する前に人間性を磨くことが成功の大きな要因となるんだよ。
人間性に関係なく、頭のいいやつが経営を上手くできるっていうんだったら、そりゃ東大生はみんな経営に成功してるよ。逆に大学行ってないやつは経営でみんな失敗してるはずなんだけど、現実はそうじゃないだろう。
(ここでおっしゃっている苦労とはどういうものでしょうか。)
苦労っていうのは2種類あってさ。
自分のための苦労と、周りの人の為の苦労と。
2種類あるのよ。
如何に周りの人の為の苦労をしていくかっていうことだろうね、人間性を磨くっていうのは。
(周りの人の為の苦労って中々出来ないと思います。どうしても自分の事が優先になるので)
中々出来ないから、中々成功する経営者が居ないんじゃないのかな。
困難を一度でも乗り越えると、その先にある成功が手に入る。だから、困難があると楽しくなってくる。
(なるほど。しかし、苦労というものはなるべく避けたいと思ってしまう。どうすれば、そういう道を選択することができるのでしょうか。)
苦労を楽しむのよ、困難を楽しむっていう思考回路をつくるのよ。
そうしなきゃ、まあ途中で頭おかしくなるよ。
(困難を楽しむだとか、苦労を苦労と思わないマインドというか考え方はどこから生まれるのですか。)
その考え方とか思考回路はね、たぶんね、苦労を乗り越えた後に身につくよ。
苦労を乗り越えてないやつには、そんな事、絶対わからない。
困難を乗り越えないやつ、困難な事から逃げてるやつはそれがわからないよね。
それがわからない経営者が経営に失敗する。
困難を一度でも乗り越えると、その先にある成功が手に入る。
だから困難とかあると楽しくなってくる。次の成功を目指す事ができるから。
(成功にも色々種類があると思いますが、社長が考える成功の定義って何でしょう。)
それは、関わる人がみんな幸せになることだよ。
(シンプルでわかりやすいです。そういえば、社長は昔から一貫して自分の事業に関わる人の事を考えていますね。)
いろんな事業の形はあるけど、事業が成功したっていうのはそれに携わった人がみんな幸せになることが事業の成功だよ。
事業の成功でさ、「金が入ってくるということ」を事業の成功だと考える人の周りでみんなが幸せになったっていう話を聞いたことがないよね。
経営者一人が幸せになることが事業の成功と思うような人間にはなるなよ。
成功する人が最初に勝つ相手は自分、乗り越える相手は自分。
(話は変わりますがハワイはいいですね。)
これはやっぱりさ、非日常的なところがあってね、このハワイも、たまに来るからいいんだよ。
毎日ここにいたらね、多分嫌になると思うよ。
非日常っていうのはね、とにかく非日常であれば、あるほど価値がある。
毎日毎日だとダメなのよ。
だから、別に飲みに行くのだって非日常な行動であればいいわけ、それは楽しいわけ。
それが毎日毎日、毎日毎日飲みに行くってなると、それは日常の生活になっちゃう。
そうすると楽しみでも何でもなくなっちゃう。
だから、あくまでもね、個人的には、基本的に楽しいことっていうのは、仕事にしちゃいけないんだろうなって思う。多分な。
楽しい事を仕事にすると、それがいつか苦痛に変わるんだよ。楽しくなくなっちゃう。
よく「仕事が楽しくない」とかぐずぐずぐず言うやつがいるけども、そもそも仕事はね、楽しくないっていう割り切りを持たなきゃ駄目。仕事は苦しいもんだって。
(でも、社長、いつも楽しそうに仕事してるように見えますよ。笑)
いや、苦しいよ。
苦しいけど「苦しみのその先にこれを乗り越えると成功がある」っていうことがわかっているから、楽しそうに見えるわけよ。でも、それは大変なわけよ。
仕事とは苦しいもんだとわかってるけど、その先には成功が待ってくれていることがわかっているからよ。そんなもんよ。
そういう苦労を単に苦労と思わないような人は楽しそうに見えるわけよ、楽しそうに。
で、周りから見て仕事を楽しそうにしてるっいう風に見える人は、その苦しみを楽しんでいる人。そういう人は成功を手にする。
かたや、本当に大変で、大変で大変で苦しそうに見えるっていう人は、
これはもう、いつかその苦しみから逃げたいって思って、逃げるから。結局は成功しないのよ。
(そうですね、苦しそうに仕事してる人ってどこかでやめてる気がします。僕も人に言えませんが。)
やんちゃんは逃げてないけどね、たまにしか(笑)
(いやいや(笑) ここまで逃げの人生です、僕は。自分の弱さが嫌になる時があります。)
えー?そんな事はないだろう、やんちゃんは〜。(ニヤニヤ)
(逃げるって定義が難しいですけど、現実逃避したくなる時がありますね。)
もうね、単に「逃げる」っていう風に言うけども、「逃げる」っていうと自分の周りから逃げるっていうことを「逃げる」っていう風に思いがちなんだけど、実はね、自分から逃げてるのよ。
もっと違う言葉で言うとね、成功する人は、やっぱり最初に勝つ相手っていうか、乗り越える相手っていうのは自分なんだよ。
負ける人はね、自分から逃げてる。
自分と向き合うことを避けてる。
(自分と向き合うっていうのは?)
自分に向き合うっていうのは、自分の弱さと戦うことだよ。自分のその弱さに引き込まれないように頑張るっていうことだよ。
自分の弱い心に負けないようにね、自分と競争できるかどうかということ。
成功する人がね、一番最初に勝つのは自分なんだよ。
逃げてる、逃げてるとかっていうけど、周りから逃げてるんじゃない。
そういう人はね、自分から逃げてる。
自分と向き合うこと、自分と競争することから逃げてる。
それを別の言葉であらわすと「諦める」という言葉につながるわけよ。
(諦めるって多いです。やり続けられない。)
自分に負けるから。
諦めるっていうのは、自分に負けてるっていうことよ。